起業の理由は人それぞれ

 起業の目的や理由は一人ひとり違います。ある社会課題を解決するために自分の技術を使いビジネスにする人もいれば、家族との時間の確保や、育児や介護、会社が嫌になったなど、起業ありきで後から事業内容を考える人もいることでしょう。どれも間違いではありません。ただ、起業はいいことばかりではありません。残業が多い会社が嫌で家族との時間を確保するために起業したが、起業したらオンオフがなく、イメージしていたものとは違った、ということもあるかもしれません。まずは、自分が起業するメリット・デメリットを書き出してみましょう。

なぜ、その事業を行うのか?

 私たちは、何かしらの商品やサービスを買って生活しています。そこにはお金を払ってでも解決したい何かが存在しています。その「何か」がビジネスアイデアのタネになります。
 これから起業アイデアを練る人は社会の課題や自分自身が感じる日常の不便さを書き出してみましょう。そして、それを解決する商品やサービスは存在しているのか、自分のリソースでビジネスになるのかなどについて考えてみましょう。今はリソースがない場合もリソースを持っている人と一緒にビジネスを起こす、という選択肢もあります。
 また、自分のやりたいこと、好きなことをビジネスにしようとしている人は、ビジネスとして成り立つかリサーチをしましょう。自分の好きなことが必ずしも社会にニーズがあるとは限りません。さらにニーズがあってもビジネスとして成り立つか、という問題もあります。好きなことをビジネスにする場合、自分が好きなゆえにこのことがどうしても見えにくくなります。

 起業をかたちにする中でビジネスアイデアを考える時間は楽しい時間です。あなたの起業アイデアは「どんな人」の「どんな課題」を解決するのか、それはお金を払ってでも解決したい課題なのか。そして、それをあなたがやる意味はなんであるのか。それがあなただけの起業の理由になります。